“美しい日本”お先棒担ぎ〜櫻井よしこ

神社仏閣は大好きなんだけども、お寺はまだしも、神社はどに行ってもこの人のポスターが張ってあって、憲法改正を呼びかけている。

「行くのをもうやめようか」と頭をよぎることもある。

「こういった心境だったんだろうなぁ」と、ある日本史の先生を思い出す。

大学での友人の指導教官だった。話をお聞きしたのは、私も友人もすでに卒業した後だったけど。

「子供時代から、日本の文化・歴史が好きだった」といったところから、自然と第二次世界大戦の敗戦の話になった。先生は当時、旧制中学生だった。

「日本が負けて、がっかりしませんでしたか?」とお聞きしたら……


「戦争中は日本の話が全部ゆがめられていた。『これでようやく、本当の日本の美を語ることができる』と、うれしくて仕方なかった」とのご返事だった。

そのまま高校・大学と進み、歴史学の道に入られた。ご専門は日本近世史。大学教官はとっくの昔に定年退官され、数年前には文化功労者になられた。


桜井よし子この人のポスターに付きものの「美しい日本」というフレーズは、「日本は美しい」という決め付けがある。

「どこが美しい」という話もないから、検証のしようがない。当たり前のことだけど、美しいところ・いいところを見つけようと思えば見つかるだろうし、その逆もある。放置しておくと、この人たちの価値観を押し付けられてしまう。

友人の恩師が過ごした少年時代はこれだったんだろう。

すでに、「ゆがめられた日本の話」が流布し始めている。教科書採用を巡る数々の問題が、その具体例だ405

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